2009年11月9日月曜日

成功者と成幸者~上村光のり著★★★


成功者(功をなした人)と成幸者(幸をなした人)の違いをイラストと簡潔な文章で対比し、ビジネスマンに意識の変革を促す人生絵本。
成功したいと願う人は多いはず。でも、具体的なイメージをもっている人は少ない。「ブランド物をたくさんもっている」「銀座のクラブで豪遊する」。人によって「成功観」は全然違うもの。本書は、「成功者」(功を成すことに熱中している人)と「成幸者」(幸せになることを大切にしている人)を区別し、イラストで比較することで、それぞれの特徴を浮かび上がらせてみようと試みている。▼たとえば、「成功者は得ることに興味があり、成幸者は与えることに興味がある」「成功者は人生を戦いと考え、成幸者は人生を学びだと考える」「成功者は病気をしたら薬で治そうとし、成幸者は生活習慣を変えようとする」などだ。▼理屈で考えると「極端すぎる」「ほんとうにそうかな」と疑問をもつかもしれないが、生き方の指針として、何を大切にするかを自分の感性で考えることを前提にしている。そこで出す自分の答えがあなたの「成幸観」なのだから。

2009年9月18日金曜日

一勝九敗~柳井正著★★★★★


フリースの爆発的な人気によりその名を全国区に押し上げた「ユニクロ」。このブランドを展開する株式会社ファーストリテイリングの創業者である柳井正が、創業より現在までの歩みをつづった。
マスコミに持ち上げられたり、ブームが去ったあとには一変して叩かれたりした同社に対し、紆余曲折が激しいイメージを持っている人も多いはずだ。確かに本書を読むと、同社には数々の失敗や停滞期があったことがうかがえる。しかし同社の特徴は、失敗を恐れない姿勢にある。失敗から学習し、すばやく方向転換をしていくその経営姿勢は、失敗をそのまま放置したあげく、倒産にいたる大企業とは根本的に異なっている。
成功に関する考え方もユニークだ。「成功するということは、保守的になるということだ。商売というのは、現状があまりうまくいかないときに、『だったら、どうやればうまくいくのか』ということを徹底的に考えるということであり、成功したと思った時点でダメになるのだ」という言葉は、現在も海外進出や新規事業に果敢に取り組んでいる同社の本質をうまく言い表している。
本書には、地方の証券取引所に上場、東証二部上場、そして東証一部上場と会社の状況が変わっていくにつれて、経営の視点を柔軟に変えていった過程も克明に描かれている。会社規模の変化に合わせて社員に求めるスキルや目標が異なっていくのは当然のように思われるが、案外、変化を苦手とする経営者も多いのではないだろうか。机上の経営論ではなく、経営者による生きた事例を参考にしたいビジネスマンや起業家に一読をすすめたい。理路整然とした言い切り型の簡潔な文章であるため、非常に読みやすくまとまっている

2009年6月11日木曜日

弁護士の「品格」~田中正人著★★★

脅迫電話、投石、誹謗中傷の街宣活動…なんでもありの卑怯者「占有屋」に完全勝利した戦いの記録。

経営者に贈る5つの質問~P・Fドラッカー著★★★★

1990年代にドラッカーによって開発された、組織とその活動全体を自己評価するための手法が、この「5つの質問」である。最もシンプルでありながら、最も奥深い洞察は、ドラッカーの全経営思想の真髄といえる。本書は、ドラッカー自身による各質問の説明に、各ジャンルの第一人者が解説を加えた実践的な内容である。 内容(「BOOK」データベースより)あなたの仕事でいちばん大事な問いは何か。組織の現状を把握し、将来のあるべき姿を探るための経営ツールとしてドラッカーが開発した、最もシンプルで奥深い自己評価法。

2009年4月27日月曜日

竜馬がゆく(一)~(八)~司馬遼太郎★★★★


青春小説の名作が読みやすくなって再登場。前半は、奥手だった幼年期から、剣術修行、脱藩、勝海舟との出会いと海軍塾設立までを描く内容(「BOOK」データベースより)「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説。

2009年3月21日土曜日

納棺夫日記~青木新門著★★

"死"と向い合うことは、"生"を考えること。長年、納棺の仕事に取り組んだ筆者が育んできた詩心と哲学を澄明な文で綴る"生命の本"内容(「BOOK」データベースより)掌に受ければ瞬く間に水になってしまうみぞれ。日本海の鉛色の空から、そのみぞれが降るなか、著者は死者を棺に納める仕事を続けてきた。一見、顔をそむけたくなる風景に対峙しながら、著者は宮沢賢治や親鸞に導かれるかのように「光」を見出す。「生」と「死」を考えるために読み継がれてほしい一冊。

2009年3月7日土曜日

北の人名録~倉本聰著★★★★


東京での仕事から撤退し、辿り着いた先は北海道の富良野。大地は清冽、人間は鮮烈。好奇心旺盛、モノにこだわらず、バカ騒ぎ大好き、その上限度を知らない。富良野に棲息する、そんな男たちへの驚嘆が圧倒的な感動へと変わる時、永遠の名作ドラマ「北の国から」が生まれた―。名脚本家が綴った人間讃歌エッセイには、北の大地を揺るがす熱気が満ちる。文庫版では新章「あのあと」を収録。

2009年2月26日木曜日

うちの社長はなぜ「ああ」なのか~石原明著★★★

会社をソッコー軌道修正し、問題点を解決し、さらにどんな世の中でもやっていける体力・人力をつけるためのバイブル。すべての中小企業の社長さんとその社員の皆様、必読です!大企業には「大企業病」がありますが、中小企業にも「中小企業病」があります。そして、中小企業の病の原因は、ほぼ社長にあるのです。本書では、うまくいっていない中小企業の社長を5タイプにわけ(ほぼこの5つのどれかに分けられる、と著者は言っています)、それぞれの対処法をコンサルタントの立場から、かゆいところに手が届くように解説します。

海の武士道~惠隆之介著★★★

救助された元英海軍士官が来日、艦長の墓前で感謝の祈り。日本と英国を結ぶ武人同士の交流に感動と興奮の嵐が…。敵将兵422人を救助した駆逐艦「雷」艦長の心とは。戦後六十余年。いま蘇る武士道の全貌。

2009年2月5日木曜日

絆が生まれる瞬間~高野昇著★★★★


ベストセラーになった『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』に続く、著者渾身の書き下ろし! お客様、社員、家族などみんなが喜ぶために、縁を深めて絆にまでするにはどういう舞台づくりが必要なのかを説く。

2009年1月29日木曜日

人間というもの~司馬遼太郎著★★★

人の世とはいかなるものか? 日本と日本人の行く末は? 膨大にして多岐にわたる司馬文学の根底にある「日本人とはなにか」という問い。この混迷の時代にヒントを与えてくれる304の言葉を拾い集めた初の箴言集。

2009年1月16日金曜日

「手紙屋」~喜多川泰著★★★★

社会という名の大海原に船出するあなたへ。 大切なのはどんな船に乗るかではなく、 航海の目的だ。 主人公と一緒に働くことの意味を見つめなおす本。ベストセラー「賢者の書」「君と会えたから……」で読者を感動の渦に巻き込んだ喜多川泰、待望の最新作! はたして、謎の「手紙屋」の正体は? 就職活動に出遅れ、将来に思い悩む、平凡な大学4年生の僕はある日、書斎カフェで奇妙な広告とめぐりあう。その名も『手紙屋』。たった10通の手紙をやりとりすることであらゆる夢を叶えてくれるというのだ。 平凡な人生を変えたい!目に見えないけれど確実に立ちはだかる壁を取りのぞきたい! そんな思いに突き動かされるように、僕は『手紙屋』に手紙を書き始めた……。 働くことの意味とは? 真の成功とは?幸せな人生とは? 明日をよりよく生きたいあなたへ贈る感動作。「物々交換」「自分に向いているものを探さない」「思いどおりの人生を送る」「あなたの称号」etc.明日を変える10の教え。

続志のみ持参~上甲晃著★★★

松下政経塾で政治家養成に心血を注いだ著者の実践録。松下幸之助が教え、著者が追い続ける「背中を磨く生き方」とはなにか。
「志に生きるんや!」「志で食べられるの?」...妻は言った。松下政経塾をやめて五年。松下幸之助の求めたものを求め続ける著者の「背中を磨く」生き方。